風の谷ハートフルコンサートを終えて





やはり何よりも思うことは「風の谷を作ってよかった」です。
私自身も、もちろん皆さんも、まさかこんなに早く感動が訪れるとは誰が予想したでしょうか。
私は、まず第1回集合日にホントに人が集まるんだろうかという心配がありました。
しかし60人近くの人が集まったことには驚きましたね。どこでみんな聞きつけたんだろうか、
と思いましたね。そして今や80名を超える吹奏楽団となりましたが、
だれがそんなことを予想したか、今もビックリです。
第1回の会報に風の谷を作るきっかけを載せさせて頂きましたが、
当然あれだけでなく、いろんなことが融合してバンドが出来たのです。

私が一般バンドを作ろうという構想は、だいぶ前からありました。というのは、
例えば高校を卒業して本当は吹奏楽を続けたいのだが、なかなか他の一般バンドに入る勇気が無い、
という声が聞こえたり、他の一般バンドは年齢層が高く、何か入りづらい、
とか言う声をダイレクトにいろんな方から聞いていました。
私は時々、海星だけでなく、他の高校にも指導に行ったりしてましたんで、
いろんな人を知っていました。そこで、この人たちの願いがかなわんかなあと思っていましたが、
自分で楽団を作る勇気はありませんでした。

そこで私が吹奏楽団を作る勇気を与えてくれたのは、話がそれるかもしれませんが、
実は少林寺拳法なんです。私は、現在も少林寺拳法を現役で続けていますが、
皆さんは少林寺拳法ってどんなものかご存知ですか?
多分、単なる格闘技か武道と思われていると思います。しかし違うんです。
少林寺拳法は、人間として社会で生きていく上であたりまえのことを説いているものだと
思って頂ければいいでしょうか。まあ難しい話は置いといて、私のものの考えの一つに、
「半ば自分の幸せを、半ば他人の幸せを」というのがあり、
これは少林寺拳法にて学んだ一つなんですが、やはり自分が積極的に動かないかんだろうと思い、
勇気を出してバンド設立のために、大変であるが行動に移しました。
バンドと話しはそれますが、少林寺拳法は相手を打ち倒て、
勝ったの負けたのという試合はないんです。そのような考えを持ってしまうと、他人の幸せどころか、
他人よりも自分が良ければいいと思ってしまうこともありうるからです。
私がコンクールなんかで成績をつけ、そのために相手を蹴散らしてでも
勝とうとする考えが嫌いなのは、ここから来ていると思います。

とまあ、話がそれましたが、勇気を出して設立に移して、本当に良かったです。
多分、私が少林寺拳法をやってなかったら、風の谷は存在しなかったでしょうね。
これが平成10年の秋頃だったと思います。そしてたしか平成11年の正月に、
現事務局長の小島正浩氏と白木屋という居酒屋で、バンドを作るという話をして、
彼は自分も協力すると、乗ってくれました。
そして小島氏の前一般バンドの団員であった、現会計の水越佳奈子氏と平成11年2月に、
養老の滝生桑店にて会い、バンドの話をしました。
彼女は、まだ川越高校の吹奏楽部に所属中に、私の指導を受けたことがあり、
私も覚えていましたんで、事は早く進みました。
そして、現副団長の小林卓司氏にもこの話をし、乗ってくれました。
彼は海星高校出身で、武蔵野音楽大学4年生の時に、海星高校へ教育実習へ来て、
まだ私が海星に赴任したてのことでしたが、私の指導を受けたことがあり、
彼のことは良く知っていました。
と、こんな感じで話が進み、まずいろんな人に声をかけて回りました。
そして平成11年10月10日に行なった「四日市高校100周年記念演奏会」にて
初めてチラシを挟み、一般公募してみました。さらに平成11年12月23日に行なった
「歳末助け合い音楽会」にて2回目のチラシを挟みました。
しかし、この一般公募作戦は反響が薄く、十数名からしか連絡が無かったのです。
本当にバンドが出来るのだろうか?とかなり焦っていましたが、
平成12年2月15日の第1回集合日にて、この不安は吹っ飛びました。

これらの経緯を振り返ってみて、本当に今回の感動は信じがたいものでした。
そして、演奏会までに私自身、幾度となく厳しい言葉を吐いたかもしれません。
それは、大人数の書体の責任者としての責任感と、プレッシャーからかもしれません。

どうかお許し下さい。

しかし、これだけは言っておきますが、私が風の谷を作ったのに違いないのですが、
今回のような感動や、風の谷の明るく楽しい雰囲気を作ったのは、皆さん自身です。
私は、ただきっかけを作ったに過ぎません。私は本当にいろんな意味で皆さんに感謝しています。
私自身、本当に良い仲間に出会い、恵まれ、ありがたい気持ちでいっぱいです。
風の谷が、これからも皆さんにとって居心地が良い場所になり、
感動を得られる所となるように私自身もがんばりますので、
皆さんも一人一人が主役のつもりで頑張っていきましょう!

何度も言ってしまいますが、皆さん、感動をありがとう!


風の谷ウィンドアンサンブル 団長 増井宣之